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ICU(集中治療室)家族控室の改修プロジェクト
空間デザイン

ICU(集中治療室)へ運び込まれた患者さんのご家族が待機する家族控室の環境改善に取り組んだプロジェクト。患者家族や現場スタッフのヒアリングを経て、緊迫した状況下で待機するご家族の気持ちを鑑みて「気持ちの換気を行う空間」と「印象に残りすぎないデザイン」の2つのコンセプトを主軸にデザインの検討が進められた。リサーチを通して、緊急手術で長時間待機するご家族と、入院している患者さんのもとへ面会に来るご家族が混在してしまっていて、利用者の居場所がきちんと確保できていないのではないかという課題が見つかった。
学生と医師とで何度も話し合いを重ねた結果、広いソファーや丸みのある壁、淡い色の内装など柔らかい空間性が採用された。さらに、既存の家族控室は3室の個室空間だったが、今回の改修により一番広い家族控室の改修に加え、オープンな家族控室の新設が行われ、合計4室に居場所が増えることとなった。長時間待機するための部屋、面会待ちをする部屋を柔らかい空間としてデザインし、性質の異なる2つの家族控室の環境を整えることで、これまで廊下で立って待つなど不便だった環境に、ソファ席やテーブル席、カウンター、腰掛けなど、利用者が多様な過ごし方を選択できるようデザインした。
場所:筑波メディカルセンター病院 2階2A病棟 ICU家族控室
実施期間: 2022-2024年
設計:筑波大学adpチーム パプリカ
担当教員:岩田祐佳梨
製作・施工:三井物産フォーサイト株式会社
マネジメント:チア・アート(岩田祐佳梨、菅原楓、園家悠司)
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